H23.9.24〜25 谷川岳馬蹄形縦走!


2011年09月24日


今回は久々のへべ隊登山レポである!

H23.9.24(土)〜25(日)で、谷川岳馬蹄形縦走に行ってきました。メンバーは、はし、トッシー、幸四郎、たけおの4名である。

午前6:00に土合橋駐車場を白毛門に向けて出発。天気予報では群馬・新潟とも晴れであったはずが、そこは山の天気!駐車場から見上げた空はあいにくの曇り空であった。

まずは、白毛門まで一気に標高差1,000メートルを登らなければならない。登り始めは、ブナ林の中を木の根につかまりながら登るのであるが、先週日帰りで西黒尾根を往復してきて、本格的に
「やまおんな化」してきたトッシーが早いペースでメンバーを引っ張る!
(※なぜ、彼女を「やまおんな」と呼ぶかというと、我々はスカートを履いていないと山ガールとは認めないのである。)



2011年09月24日


樹林帯を登ること2時間で森林限界を越える。ここからは一の倉沢の大絶壁の眺めがスバラシイのであるが、明日歩く稜線部は厚い雲に覆われ展望はいまいちであった。

白毛門沢とジジ岩ババ岩を右に眺めながら高度を上げていくと、やがて雲が流され青い秋の空とこれから歩く谷川岳馬蹄形稜線の全容が現われる。この雲が流されて空と山が突然眼前に現れる光景は、本当にダイナミックで大好きである。たぶんこの光景を見たいから私は山に登るのだと思う。

当初体力を心配していた幸四郎さんも、最高の景観に感激し山歩きの感覚も取り戻してきたのか、いつものおしゃべり男に変身したのであった。

9:30に第一チェックポイントの白毛門に到着。土合橋から3時間30分!まずはコースタイム通りの順調な出だしである。9月の三連休とあって、白毛門山頂は我々の他に5、6人の登山者が登ってきたが、みな日帰り登山者であった。

白毛門山頂で一の倉沢を眺めながら、トッシーのお母さんがメンバー分握ってくれたおにぎりをみんなでいただく。けっこう汗を流したので具のうめぼしが抜群にうまかった。



2011年09月24日


続いて第二チェックポイントの笠ヶ岳に向かって出発する。あいかわらず雲が多かったが、風もなくシャツ一枚で歩けるなかなか快適な稜線歩きであった。(※稜線歩きといっても朝日岳まではノコギリ状のアップダウンがはげしい稜線歩きなので、それなりにしんどいです)

このあたりから、パーティーのペースを上げるべく、はし&トッシーが先行し幸四郎さんと私が引き離され始める。



2011年09月24日


12:30 朝日岳に到着!去年来たときは多くの登山者で賑っていた山頂も、今回は時間がおそかったためか、他は登山者ゼロ!広い山頂を独占することができた。

天気も晴れて、明日歩く武能岳〜茂倉岳の稜線をいい感じに写真におさめることができた。

清水峠まであと2時間程と先がみえて安心したのか?はしゃぐ幸四郎さん!

※幸四郎さんは、オイラの送った登山計画書をちゃんと読んでいなかったみたいけど、今日の幕営地は清水峠ではなく、さらに2時間先の蓬峠なんだけどね!



2011年09月24日


朝日岳から清水峠に向かうには一気に高度を下げる。紅葉にはまだ早かったが、ふと目線を変えるとナナカマドの赤い実や名前も知らない高山植物達が目を楽しませてくれる。

このあたりから、降りの苦手な幸四郎さんと私は一気に、はしとトッシーに差をつけられてしまう。しかも、朝日岳の山頂から既に見えていた三角屋根のJR送電線監視小屋であるが、歩いても歩いてもいっこうに近づいてこない。既に歩き始めてから7時間経過し、
幸四郎さんのカラータイマーがピコピコ点滅し始める!


15:00 はしとトッシーから遅れること30分で、なんとか清水峠に到着。幸四郎さんは本日の行程は完登したとばかりに、満面の笑顔でザックを降ろしている。が・・・天気は良いし、明日の行程を考えると1日目に蓬峠まで進んでおきたいところである。


さてCLとして判断に迷うところであるが、幸四郎さんも口で言う程体力を使いきっていないみないだし、
先ほどからはしとトッシーは「蓬行くしかないでしょ光線」をバチバチ発しているので、二人の無言の圧力に負け「今日の幕営地は蓬峠!あと2時間頑張ろう!」と号令をかける。



2011年09月24日


さて、清水峠と蓬峠の間には、七つ小屋山なる笹原の丘が連なったような山があるのであるが、この区間、体の疲労もあり1日目で一番つらく感じてしまった。

特に清水峠までの行程で既に完全燃焼してしまった幸四郎さんは、親からはぐれた仔ヤギのようにいっこうに歩みが進まず、こちらとしても羊飼いのペーターように、優しく厳しく後ろから追いたてるのであった。

16:20 七つ小屋山頂上で待っていてくれたはしとトッシーになんとか合流したものの、先ほどからガスがもくもくと現われ本日歩いてきた白毛門から朝日岳までの稜線はあっという間に見えなくなってしまった。

幸四郎さんだけじゃなくオイラも相当疲れていたのであるが、先日1日馬蹄をやってきたはしはまったく余裕の表情であった。



2011年09月24日


17:30 七つ小屋山から最後の力をふり絞って歩くこと1時間でようやく蓬峠に到着。

黄色からネズミ色にペンキを塗り替えられすっかり目立たなくなってしまった蓬ヒュッテであるが、本日はツアー客が泊っているらしく満室とのことであった。

たしか、去年馬蹄形縦走した時は、幕営費として300円払ったはずであるが、今回ヒュッテのおやじに挨拶に行くと、宿帳の記帳のみで幕営費はいらないとのことであった。これはラッキーと思ったが、山渓9月号に「今年から蓬峠は緊急時以外原則幕営禁止」と書いてあったので、もしかしてヒュッテに空きがある場合は強制的にヒュッテに泊らないといけなかったのかも知れない。


ちなみに本日の蓬峠のテント数は我々を除いて6張であった。

日没前に急いでテントを設営し水を汲みに行く!しかし普段から
へべ隊は装備の分担が不得意なのであるが、今回も4人で4張のテントとまったく装備の分担軽量化とは無縁であったのであった。

18:30 無事に1日目の行程も終わり、やっとビールで乾杯にありつく!幸四郎さんの笑顔とやり遂げた感が印象的であった。


日没とともにはげしい風と雨にさらされ始めたことから、夕食は各自テント内にて各々摂る。おいらはアルファー米のドライカレーを食したのであるが、トッシーは果敢にもテント内で米炊きに挑戦し、しかも失敗したようであった。

午後8時には各自眠りにつく・・・



2011年09月25日


おいらも、8時前に眠りについたのであるが、ツエルトだったので強い風に揺さぶられて雨漏りがひどく、午前1時には目を覚ましてしまった。そのままウトウトしているうちに朝を迎える。


4:00にツエルトから這い出すと、まだ日ノ出前であるがあたりは濃い霧に包まれている。はしもトッシーも既にテントのなかでゴソゴソ動き始めていたのであるが、幸四郎さんのテントから聞こえるのは大いびきのみであった。


お湯を沸かし熱いコーヒーで暖をとる。はっきりいって非常に寒いので朝食はインスタントラーメンにすることにした。
朝6時には出発したかったので、5:00に幸四郎さんを起こしてみたのだが、のんびりペースの幸四郎さんが這い出した頃は蓬峠テン場にあるテントは幸四郎さんのステラリッジ1のみであった。


そんな訳で二日目は予定より1時間遅れで、7:00に蓬峠を出発。

まずは武能岳までの1時間の笹原歩きであるが、濃い霧に包まれ視界ゼロ!メンバーのテンションも上がらず黙々と歩く。



2011年09月25日


茂倉岳の急登を2/3程登ったところで、霧がはれ始める。笹原を青い空に向かって登る感じはスバラシク、みんなのテンションも上がってくる。

午前10時、茂倉岳の頂上に到着!山頂では完全に霧も晴れて、一の倉岳〜谷川岳〜万太郎山にかけての稜線が一望でき、今回の山行最高のビューポイントであった。

ここで、おいらの一眼レフで全員の記念写真を撮ることにしたのであるが、写真撮影をクロウトぽいお兄ちゃんに頼んだのであるが、これが失敗であった。

おいらはオートで撮ってと頼んだのであるが、このお兄ちゃんは、オートじゃ逆光なので、絞りがとかシャッタースピードとかウンチクを言いはじめたのである。それじゃマニュアルでお願いしますと撮ってもらったのであるが、写真を確認すると光量が多すぎて真っ白であった。そんな訳で幸四郎さんのコンデジで撮った写真の方がよっぽど良い写真だったのである。


おいらとしては、登山者の少ない茂倉岳の頂上でず〜と景色を眺めていたかったのであるが、そんな訳にも行かず、一の倉岳に向かって歩き始める。



2011年09月25日


茂倉岳〜谷川岳に向かう稜線も天気に恵まれスバラシイ景観が我々の目を楽しましてくれるのであるが、一の倉岳〜谷川岳間はけっこうな標高差があり、また登山道が細い割には登山者も多く、だんだんシャバに帰ってきてしまった感が大きくなる。


12:20 オキの耳到着! このあたりから肩の小屋までは、9月最後の三連休とあって多くの日帰り登山者で賑っていて記念写真を撮るのもままならない状態であった。

さて、肩の小屋前で大休止した後、下山路として左の西黒尾根を降るか、右の天神尾根に降るか選択しなければななないのであるが、ここは本日も既に
メイン燃料タンクが空になりリザーブ状態の幸四郎さんからの嘆願もあり天神尾根からロープウェーで帰ることにする。



2011年09月25日


天神尾根からの下山路は、さすがは人気の100名山日帰りコース!最近何かと話題になっている「リアル山ガール」を遂に発見することができたのであった。

「山ガール」(※カラフルなファッションとスカートを履いているところがポイント)と「偽山ガール」(ファッションは山ガールであるが年齢が・・・な人)そして「山おんな」(まずファッションが地味で40L以上のザックを背負っている)を品評しながら、降ること2時間で14:30に天神平スキー場に到着。


最後にスカイレストランでソフトクリームを食べて、今回の山行成功を祝うのであった。


感想

1年振りの谷川岳馬蹄形縦走でしたが、グループ登山の方がワイワイと賑やかで楽しいね(^^)
天気にも恵まれて景色も十分楽しめたが、紅葉にはまだ早すぎたようでしたね。谷川岳は本当に近くてよき山だと思います。
来年は谷川岳〜平標山の国境稜線縦走に挑戦しようと思います!その前に天神尾根で雪洞宴会かな?

行程

1日目  6:00 土合橋 ⇒9:30 白毛門 ⇒10:40 笠ヶ岳 ⇒12:30 朝日岳 ⇒15:00 清水峠 ⇒16:20 七ツ小屋山 ⇒17:30 蓬峠(幕営)

2日目  7:00 蓬峠 ⇒7:40 武能岳 ⇒10:00 茂倉岳 ⇒10:50 一ノ倉岳 ⇒12:00 オキの耳 ⇒12:20 肩の小屋 ⇒14:30 天神平スキー場

1日目 曇り時々晴れ   行動時間 11時間半(土合橋〜白毛門〜蓬峠)

2日目 雨のち晴れ    行動時間  7時間半(蓬峠〜天神尾根経由で下山)



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