H22.9.19〜20 谷川岳馬蹄形縦走!


2010年09月19日

1日目の行動  2日目の行動
1日目  5:30 土合橋 ⇒8:00 白毛門 ⇒9:00 笠ヶ岳 ⇒10:30 朝日岳 ⇒12:20 清水峠 ⇒13:30 七ツ小屋山 ⇒14:30 蓬峠(幕営)

2日目  5:30 蓬峠 ⇒6:30 武能岳 ⇒8:30 茂倉岳 ⇒9:30 一ノ倉岳 ⇒10:30 オキの耳 ⇒11:00 西黒尾根 ⇒14:00 登山指導センター

1日目 晴   行動時間 9時間(土合橋〜白毛門〜蓬峠)

2日目 雨   行動時間 8時間半(蓬峠〜西黒尾根経由で下山)


9月の三連休はカズさんとナルミズ沢をやるつもりであったが、直前になってスケジュール調整があわずに、やむなく延期!

そんなわけで、連休の予定がポッカリと空いてしまったのであるが、せっかくだからソロで谷川岳馬蹄形縦走にチャレンジすることにした。
このコース、hebereke隊長は灼熱の中1日で廻ってしまったようであるが、ほとんどサイボーグ化した隊長と違い一般ぴーぷるであるたけおは、1泊2日蓬峠泊で予定をたてるのであった。

もっとも谷川岳馬蹄形縦走は、昨年の同じ時期に一度チャレンジしているのであるが、その時は幕営した蓬峠の居心地があまりにもよく、2日目は午前中いっぱい蓬でまったりと過ごしてしまい、湯檜曽川沿いのエスケープルートにて下山してきたのである。

さて、今回は一眼レフカメラを片手にのんびり上越国境稜線の景色を堪能できると期待して行ったのであるが、結果は・・・!!!



2010年09月19日


午前5:30 土合橋駐車場の湧水でたっぷりと3リットルの水を補給。今回、テントは持たず代わりにツエルトにする等荷物の軽量化を図ったつもりであるが、水と一眼レフカメラを含めると15キロ程になってしまった。(下山してきてから感じたことであるが、まだまだ軽量化の余地はあったかな?)

まだ暗いことから日が出たら行動開始するつもりで車のなかでウトウトしていたのであるが、まわりの登山者ががやがや動き始めたので、つられて夜明け前に出発してしまった。まずは、白毛門登山口の馬蹄形案内板をみてこれから二日間の長いルートを確認する。

谷川岳馬蹄形縦走左回りコースは、白毛門まで標高差1,000mの急登から始まるのである。ちなみに3連休中日とあって多くの登山者が馬蹄形に挑戦していると思ったが、ほとんどの登山者は朝日岳までのピストンで馬蹄形をやったのは私の外は1名(但し途中でエスケープしてしまったようである)だけであった。



2010年09月19日


木の根っこだらけの暗い樹林帯をひたすら登るのであるが、1時間程度で松ノ木沢の頭に到着。ここで森林限界を越えるのか視界が開けて谷川方面が一望できる。ただし、あいにく明日歩く予定の谷川岳の稜線は雲に覆われてみえなかった。

ちなみにこの白毛門までの登山道、クサリ場は一か所のみで、クサリ場だらけの西黒尾根と違い危ないところは一か所もないので子供と一緒でも登れそうである。



2010年09月19日


白毛門沢最上部のジジ岩ババ岩(左上写真)を眼下に眺めながらさらに高度を上げていくと、午前8時に白毛門に到着。

まずはほぼ予定通り順調に進んでいたつもりであったが、ここで痛恨のミスが判明。実は松ノ木沢の頭で休憩した時水を飲んだのであるが、いつのまにかザックの中でペットボトルのフタが外れ2Lの水をロストしていたことに気がつく。

お尻のあたりにやけに汗をかくなあと思いながら登ってきたのであるが、なんてことはなくすべて水筒の水だったのである。写真(上段中央)をみてもズボンがビショビショなのがわかる。これで、予備水筒の1Lの水で朝日岳の水場まで持たせなければならなくなってしまったのである。

まあ、白毛門から朝日岳は2時間程度の行程だし、日差しもそれほど強くないので問題ないと判断したのであるが、もし朝日岳の水場か涸れていたら清水峠まで水の補給ができないので、それが一番の不安であった。

さて、第2目標の笠ヶ岳は名前の通り笠のようなとんがり帽子の形をしているのであるが、今回の山行この白毛門〜笠ヶ岳〜朝日岳間が天気にも恵まれ一番気持ちがよかったと思う。クマザサのなか空までのびているような快適な登山道を進み午前9時、笠ヶ岳に到着。

ここで、笠ヶ岳避難小屋に泊っていたミドル夫婦より、みみよりの情報を入手。なんと朝日岳の水場は涸れていないとのことであった。しかも場所についても宝川温泉へ降る登山道へ1分程降った所ですよと親切に教えてくれたのであった。



2010年09月19日


笠ヶ岳〜朝日岳間のすばらしい景色!紅葉の時期に是非また歩きたいところである。

去年の同じ時期に蓬峠からみた笠ヶ岳から朝日岳へのびる稜線を今歩いていると思うと本当に気分が良いのである。前に蓬小屋のオヤジが「山頂のすぐ右側にコブがあるのが朝日岳」と教えてくれたのであるが、あのこぶの正体が大きな岩(写真右上)であることが判明して、ちょっぴりうれしくなった。

午前10時30分、朝日岳に到着。ここの山頂は広く絶好の休憩スポットであるらしく、10人程の登山者が休憩していた。たけおも山崎ランチパック(タマゴサンド)で昼食をとり、幸いなことにここまで水切となることもなく残った0.2L程の水を飲み干すと、期待に胸ふくらませて水くみに行くのであった。

朝日岳の水場はミドル夫婦のj話の通り、宝川温泉へ降る登山道を歩くことわずか1分でコンコンと水が流れ出ていた。ここでうまい水をたらふく飲み、水筒に3L補給!ひと安心し、ジャンクションピークへ続く木道をガシガシと進むのであった。



2010年09月19日


朝日岳周辺の池塘郡を眺めながら急激に高度を下げていくと、あの赤くて遠くからもすんご〜く目立つJRの送電線監視小屋が見えてくる。小屋のある場所が清水峠なのであるが、この小屋はにくたらしいほど歩いても歩いても近づいてこないのである。へたに見えているので早く着いて休もうと気がはやりペースを崩してしまった。

それでもなんとか12:20に清水峠到着。超立派なJRの小屋は一般開放されていないのであるが、気持の良いだれもいないテン場に寝転がり大休止(ダウン)する。

ちなみに、一般開放されている避難小屋の方ものぞいてみたのであるが、こちらは古い避難小屋を一回り大きい壁と屋根であとから包みこんで補強したらしく、外見は新しいのであるが、中は暗くジメとしていてあまり使いたくない感じである。ただし、避難小屋の中にトイレ(しかも意外とこぎれい)があるのは感動であった。

清水峠に泊るなら、草原にテントを張る方が俄然気持が良いと思う。今日は蓬峠で幕営であるが、今度は清水峠にも泊りたいものである。

30分程休憩し気力も回復したところで、再び笹原に伸びた登山道にとりつく!



2010年09月19日


さあ、清水峠から本日の幕営地である蓬峠までは高低差もたいしたことなく楽勝と思っていたのであるが!この二つの峠の間には、七ツ小屋山なるマイナーな山が横たわり、おいらの行くてを阻んでいたのであった。こんな丘のような山は、ちょちょいと越えられると思っていたのであるが、予想外にダラダラとした稜線と足の疲労からか、初日もっとも辛く感じた区間であった。

そんななかでも、七ツ小屋山の頂上に着くと、白毛門から清水峠まで本日歩いてきた稜線がズ〜ンと一望でき(写真上段参照 一番右のとんがっているのが笠ヶ岳、左端の最低鞍部が清水峠)、またしても一人でワンダフルと感動してしまったのであった。



2010年09月19日

下の写真をクリックすると1年前の蓬ヒュッテが見れるよ!
蓬ヒュッテのあの黄色い屋根を探しながら笹原の尾根道をズンズン降ると、やがて1年ぶりのあのなつかしい蓬ヒュッテが遠くに現われてきた。が・・・なんか様子がおかしいな〜と思いながらズンズン近づくと、蓬ヒュッテの壁はいつのまにか黄色から鼠色にペンキが塗り替えられているのであった。(私個人としては、あのはでな黄色の蓬ヒュッテがお気に入りだったんだけどね!)

14:00 蓬峠に到着! さっそくテント(おいらの場合、ツエルトだけどね)の設営にとりかかる。時間が早いせいか、蓬のテン場はテントが二張のみと、すきすきで、草地の一番のポイントに設営することができたのであった。

ちょうど設営が終わったところで、ヒュッテのおやじから受付を催促される!はいはい、とヒュッテに入ると、「ビール600円!」の看板を見てしまった。おいらは下戸なので一人で酒を飲むことはまずない。そんな訳で今回は酒を持参してこなかったわけであるが、この時は、どうしたことかたまらなくビールが飲みたくなったのである。

受付をしながらおもわず「このビールて冷えてるの?」とヒュッテのおやじにきいてしまった! すると「天然冷蔵ね!」と言いながら、既に私が買うことを確信したのか奥から缶ビールを一本持ってきて、おいらに手渡したのであった。どうゆう仕掛けで保存しているのか程良く冷えたビールを渡されると、いてもたってもいられず、金を払うとまだ夏の濃い緑に包まれた湯檜曽川を眺めながら、プシューと至福の一時を堪能するのであった。

さて、日没までまだ相当時間があることから、まわりの登山者(といってもソロの中年登山者とカップル登山者がひと組だけだけど)に挨拶を済ませ、私同様に暇を持て余していた中年登山者と山の話に花をさかせたのであった。

夕食はマルタイ棒ラーメンにフリーズドライの中華丼の素をかけて餡かけラーメンを作ったのであるが、味は(−−)であった。

この日は夜7時には睡眠。しかし、今回羽毛500グラムのシュラフ(イスカのポカラてやつ)を持ってきたのであるが、こいつでは暑くてたまらず夜中何度も目を覚ましてしまったのであった。(常時ツエルト内の温度を測っていたのであるが平均して20度はあった。さすがに夜の外気温はもっと低いので、ツエルトの保温力もなかなか捨てたものではないと感心するのであった。もっとも、毎度のことながら結露はすごいんだけどね!)



2010年09月20日


ヒュッテのおやずが明日は天気がくずれると予想していたとおり、午前3時頃からポツポツと雨が降りだしツエルトの布地を叩きはじめた。

このツエルト、結露はひどいのであるが雨が降っても雨漏りするわけではなく、心配なのは下からの浸水なのであるが、水はけ抜群の草地の一等地に設営しているで、それもとりこし苦労であった。そもそも、今回テントの代わりにツエルトを持ってきたのは、荷物の軽量化もあるが、雨が降った場合ツエルトのほうがテントより数倍撤収が楽だからである。

雨の中のテントの撤営は本当に面倒なのであるが、ツエルトの場合ガシガシと無造作にツエルトの袋に詰め込めば、500mLのペットボトルぐらいの大きさにすぐなってしまうのである。

さて、午前5時、雨脚も強くなってきたことから、コーヒーを沸かしアルファー米の炊き込みご飯を食べる。本日縦走を続けるかエスケープするかぼーと考えていたのであるが、夜が明けるころには幾分雨風が弱まってきたことから、一度歩いているルートなので、たとえガスに巻かれてもなんとかなるだろうと縦走を続けることにする。もっとも肩の小屋付近でも天気が悪かったら、西黒尾根の下降はやめて、天神尾根経由でロープウェーで帰ればいいのである。

午前5:30 蓬峠に別れを告げて武能岳へ伸びる登山道をゆっくりと登り始める。ちなみに他の登山者はみな土樽方面に降り電車で土合に戻るとのことであった。



2010年09月20日


武能岳〜茂倉岳間は一人の登山者に会うこともなく、早い雲と風で絶え間なく表情が変わる雄大且つ不思議な景色を一人占めすることができた。この武能岳〜茂倉岳間の尾根は私の大好きな場所である。ただ、残念なことに雨風が強く一眼レフカメラをザックに仕舞ってしまったので、ほとんど写真を撮ることができなかった。

8:30 ガスに包まれた茂倉岳到着!ここで時間にも余裕があるので、茂倉新道を15分程降り茂倉岳避難小屋に寄ってみる。この茂倉岳避難小屋、話には聞いていたがスバラシイの一言である。広くて明るくてきれい!しかも水場とトイレ付き!20人は泊れる無人の小屋を一人占めし30分程休憩する。関東近辺の避難小屋では私の知るかぎり最高の小屋であろう。

さて、茂倉岳から一ノ倉岳に向かうころには雨も小ぶりになり空も明るくなってくる。新潟から吹いてくる風は一ノ倉岳の絶壁を降るとたちまち雲に変わり、まるで雲の滝の様である。

9:30 一ノ倉岳到着、ここまで来るとチラホラ谷川方面からの登山者とすれ違うことが多くなる。



2010年09月20日


10:30 オキの耳到着! 振り返るといつのまにか新潟方面は雨が止んでおり、一の倉岳の稜線を一望することができた。

さて、ここまできたら、西黒尾根を降り馬蹄を完成させるしかないと、11:00 西黒尾根下降を開始する。しかし上部の岩は雨で濡れてツルツル滑るし、やっと樹林帯まで降ってからは、ドロドロの登山道と湿気が襲いかかり、今回の山行この西黒尾根の下降が一番きつかった。

そんなわけで西黒尾根の下降に3時間程費やすも、午後2:00無事下山。

帰りに谷川岳ロープウェーベースプラザにて、無精ひげをはやした怪しい中年男が一人、ソフトクリームにしゃぶりつくのであった。


感想 あ〜 おもしろかった!何度でもやりたいね! でもおいらの体力では一日馬蹄は到底無理だね。一泊二日で景色を楽しみながら歩くのがベストかな(^^)




トップへ

戻る