その2 診察


2010年10月13日



その2 診察から入院へ

H22.10.13(水)

さて、運命の日であるが、
股間の異変に気がついてから3日後なので、いま考えるとかなり早く病院に行ったと思う。顔面神経麻痺になる前の自分だったら、はずかしい場所でもあり、絶対病院に行かなかったと思う。

午前8:00病院が開くのと同時に予約外の科の診察を受けたい旨を病院の窓口に話す。受付事務の方は親切にささっと受付をしてくれたが、予約外につき時間は覚悟して下さいとの話であった。

9:00 まずは一番で予約していた耳鼻科の診察をうける。顔面神経麻痺については既にほとんど回復している為、薬をもらうための診察と思ってきたのであるが、耳鼻科の先生の話では顔面神経麻痺は4カ月を経過したあたりから回復が緩慢になるので、毎日のマッサージ(ほっぺたを伸ばす)をしっかりとやってくださいとのことであった。次回は2ヶ月後でかまわないとのこと。12/8に診察の予約をとり、2カ月分の大量の処方箋をだしてもらう。


診察時間は5分とかからなかったのであるが、最後に先生に股間に異常を感じたので、これから泌尿器科を受診させてもらう旨話したところ、既に先生にも朝私が書いた股間の症状(左側の睾丸が2倍程度に肥大化し硬くなっている。痛みはありません)の内容が届いているらしく、顔面神経麻痺とは関係ないでしょうとの話であった。


ちょうど耳鼻科の隣が泌尿器科(総合病院てスバラシイ!)であることから、隣に移り順番を待つ。ここでも、予約外につき時間かかるとの話であった。待つこと1時間30分程で呼ばれる。先生は30代後半から40代前半ぐらいのかなりのイケメンであったが、
いきなりパンツを脱いで寝て下さいと言われ、愕然とする。まあ、はずかしがる歳でもないので、素直にパンツを脱いで横になる。

先生が触手とエコーで調べ始めたが、左睾丸があきらかにおかしいとのことである。大きさはそれほど肥大化しているわけではないが、硬くて重いとのことで、エコーでも何か白く写っているのがわかる。すぐに血液検査とCTを撮りますとのこと。造影剤を使用するとのことで、太い注射をされる。体が異常に熱くなる薬を注入され、ひどく気持ち悪いまま、かなり長い時間首から下をまんべんなくCTを撮られる。血液検査の結果がでるまで1時間程度かかるとのことで、次に診察室に呼ばれたのは11時頃になっていたと思う。

CTの結果、内臓に異常はみられないようだけど、右睾丸に腫瘍らしきものがあるとの話であった。CTでは詳しい情報が得られないので、日を改めてMRIを撮りましょうとの話(MRIは病院に1台しかなく予約がいっぱいらしい!)であったが、
続いて血液検査(腫瘍マーカー)の説明が始まったとき、先生の顔色が変わったのを感じた。

血液検査の結果らしいデータ(20〜30項目ぐらいあったと思う)をみながら先生が、突然頭をかかえ「こいつは、だめだ腫瘍マーカーが上がっている!」と言いながら、電話を始めた。どうやら手術室の空きを確認しているらしいことがわかった。

先生の話ではAFPという腫瘍マーカー値は通常10から20なのであるが、私の場合48であり、まず悪性腫瘍まちがいないとのことであった。すぐにも手術が必要とのことで、できれば明日手術をしたい、ついては至急家族を呼んでくださいとの説明をうけた。
その他色々と睾丸ガンの説明をうけたが、心の準備ができていなかったことからボーとしてしまいよく覚えていない。

ちなみに、私の母親は私が3歳の時に癌(胃癌)で死んでしまった。亡くなった時の母の年齢を調べたら31歳、私はとっくに母の年齢を越えてしまっていた。そして、私のもっとも古い記憶は3歳の時の母の葬式であり、そんな訳で癌に対しては子供のころから特別な思いもちながら生きてきたと思う。

突然のことに唖然としている私に、先生は「このガンはガンの中でも一番治りやすいガンなので、心配ないですよ!」と一言添えて、家族が来たら詳しく説明しますよとの話をされた。




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