その5 入院初日(麻痺から8日目)


2010年06月30日

すーんごーく大きな病院(赤い矢印の箇所が入院した部屋)
H22.06.30(水) 麻痺発生から8日目(入院初日)

飲み薬  朝 バルトレックス錠500  2錠
プレドニン錠5mg    3錠(※今日から3錠に減る)
メチコバール500ug   1錠

運命の一日(入院へ)

麻痺の状態が確定する1週間を待って、予定通り耳鼻科にて検査(1週間前に予約済)
会社は1日休みをもらい、嫁の付き添いのもと病院へ(付き添いは恥ずかしいと断ったが、嫁はどうしても一緒に行くと言い張りついてくる)
午前10時に予約していたが、診察に呼ばれたのは12時をまわっていた。
耳鼻科の先生受診(高校の化学の先生を彷彿させる草食系50代の先生)

抹消性顔面神経麻痺ですね! 原因はたぶんヘルペスウィルスかな。状態を確認しましょう。


@はい、このボールペン目で追って  ⇒普通に追える!

Aはい、目を軽く閉じて         ⇒右目閉じない!

Bはい、今度は強く閉じて       ⇒やっぱり閉じない!

Cはい、おでこにしわを寄せて    ⇒左側だけしわがより、右側はツルツルこれ一番不思議!

Dはい、鼻をピクピクやって      ⇒左の鼻だけ大きくなる、右の鼻は微動だにせず!

Eはい、笑って            ⇒左側の口角だけつりあがり、右側は無反応!

Fはい、口に息をためて        ⇒右側から空気がもれる、無理!

フムフムと先生は、スコア表のようなものをつけているが、全部端っこをチェックしていることから、おもいっきり不安になる。


その後、平行感覚と耳の神経を直接調べます(超音波みないな機械で耳に音を通す、とっても不快な音だけど、音が聞こえるということは神経がまだ生きているてことかな?)

そんでもって、へんな目隠しマスクをかぶされて横を向いたり傾いたりさせられる。
どうやら、先生からは私の目の動きがわかるようで、かなりグラグラしていますねとの話。

結果は、なんかグラフみたいなデーターをみて、平行感覚もダメージをうけていますねと説明をうける。

道理で目が回るわけだ、みてくれが悪くなるのはしかたがないが、平行感覚はまずいなと本格的に心配になってくる。



おいら 「私の麻痺どのくらいのレベルなんですか?」恐る恐る聞いてみる?

先生  「う〜ん、はっきりいって高度です、マックスですね!」 ががーん!

先生  「治る確率は6割ぐらいかな まあ入院してステロイド剤の集中点滴治療すれば9割ぐらいの確率で治
      るとおもうけど、入院しますか?」

おいら 「え・・・、入院??? て、どのくらいの期間なんですか?」 

先生  「最低2週間ですね!会社のこともあるでしょうから今日じゃなくても大丈夫ですよ!」


たじろぐ俺の傍らで嫁が背中をこずく(そう今回の診察、嫁は私が医者からの入院の勧めを断ることを疑って、態々付き添ってきたのである)、先生と看護士さんが発する入院しかないでしょオーラの前になすすべくもなく、オイラは力なく「ほい、にゅういんします」の一言を発してしまうのであった!

すると、それが当然とばかりに怒涛の入院手続きが始まるのであった!(とりあえず会社に突然入院させてもらう旨連絡、え・・次長絶句!)


その後はレントゲン、採血、検尿、その他もろもろの入院検査で動きまわされる。但し、入院の事務的なものは全て嫁がやってくれたので、そっちについてはレポなしです。

嫁は、そんじゃとねとパジャマ・タオル・歯磨き・シャンプー等入院グッツを買い集めに消え去ったとおもえば、1時間後にはホイホイホイと帰ってくる。


「まあ、できるかぎりの治療やって駄目だったら諦めつくでしょが、ちゃんと治療しないで後で後悔するのは嫌でしょ!長い人生なんだから、ちゃんと治そうよ!」 と嫁がなぐさめてくれる。



2010年06月30日


午後からさっそくステロイド剤点滴投与開始。 しかし、いまだ自分のおかれた状況がのみ込めない。健康には人一倍気をつかってきた自分が病人! これて病気なの、体健康だけど???入院、仕事どうする。本当に入院する必要あるの? 薬飲んでれば治るんじゃないの?


まったく、入院など想定外につき、いきなりジーンズにYシャ姿で14:00より点滴開始。
初めての点滴針が恐ろしいが、ん・・・見た目ほどいたくないかな、やっぱ痛いよ!

初めての点滴の感想
@まず、むちゃくちゃトイレが近くなる。夜など1時間おきに起きてはトイレ!

Aやっぱり、体に何か刺さっている感じがして気味悪い。でもこれ針でなく管なんだね!

B点滴台をずるずるひきずって徘徊するとすぐに血流が逆流しだして、献血の管が真っ赤になる。初めはかなりビックリしたが、これには慣れる。

C当然だけど、上半身の着替えが出来ない。


ステロイド剤の投与記録 ※これは後日(7/13)に看護士さんに聞いたものです。
1日目〜 3日目(6/30〜7/02) リンデロン(10mg)ほぼ24時間点滴
4日目〜 6日目(7/03〜7/05) リンデロン( 8mg)点滴寝る前に外れる
7日目〜 9日目(7/06〜7/08) リンデロン( 6mg)点滴夕方外れる
10日目〜12日目(7/09〜7/11) リンデロン( 4mg)点滴昼のみ(10:00〜14:00)
13日目〜15日目(7/12〜7/14) リンデロン( 2mg)点滴昼のみ(10:00〜14:00)

リンデロン2mg/0.5mL・生食溶解液キットH 100mL(ステロイド剤の点滴)
ソルデム1輸液 500mL・ガスター注射液20mg/2mL(調整用の点滴)



ちなみに、このリンデロンというステロイド剤の点滴は非常に強力なので、同時にポカリスエットみたいな大きな調整用の点滴をうってうすめるのである。どうやら、こいつがトイレを近くする原因らしい。


さて、入院する大部屋(もちろん、差額ベット台なんて払いたくないので一番安い4人部屋を選択)であるが、暗くて狭い病室を想像していたのであるが、通されたのは、すーんごーく明るくて広い4人部屋。しかも先住は二人だけで、私は幸運にも窓際の部屋。

後で知ったことであるが、この部屋スコブル人気が高く、この部屋に移りたいといと希望を出す入院患者もいるほどとのことである。何はともあれこれから2週間はこの部屋で暮らすことになるのである。まずは先住の方々に挨拶するのであった。



同室 M戸さん(72歳)
腸閉塞で入院 入院は今回6回目のベテラン、草食系。手術しているわけではないので、とっても元気!
けっこうおしゃべりの相手になっていただける!




同室 H野君(22歳)
気胸(肺から空気が抜けてしまう病気) 脇腹から胸に直接パイプを繋げて肺を膨らませる処置をしている。とっても痛いらしい。機械が外れてからは俄然元気になり、いつも私とつるむことになる。



この日は、21:00の消灯ともに素直に寝る。

病室は空調で室温26度、湿度60%が維持されており、蚊もいず(当然か)スコブル快適であった。



※ノートPCを病室に持込んだのは7/10(土)で入院してから11日も経ってからなので、最初のころは何も記録していないのである。だって、こんなに長く入院するなんてまったく思っていなかったんだもん。



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