H24.6.23〜24 足尾の渓で沢登り!


2012年06月23日


メンバー へべ隊  きむ かず たけ

平成24年6月23日(土)〜24日(日) 梅雨の晴れまを狙って足尾の渓に一泊二日で沢登りに行ってきました!


ここ最近は、ソフトな娘との親子登山が続いたのであるが、そろそろ
「おじさんも、トムソーヤに戻りたくなってしまった」ので、今回はワイルドなへべ隊企画である!

梅雨の中休みを利用して、足尾山塊の小田倉沢を詰め分水嶺を越えて、津室沢の源頭部に降るといった「血沸き肉躍る」冒険の旅に出たのであった。


実はこの企画、カズ隊員が昨年からあたためてきたもので、当初はカズ隊員とたけおの二名にて足尾山塊の最深部に突入する予定であった。が・・・小田倉沢〜津室沢間の尾根越えには、それなりのルーファン能力が必要とされるのに加え、降りの津室沢では45メートルの大滝の懸垂下降が待ちかまえていることを知り、ルーファン及び下降技術に不安がある二人は、きむ頭にスケットを頼んだのであった。

ちなみに、きむ頭はカッキーさんと、このコースを既に踏破済(しかも日帰りで!)であることから、心強いことこのうえないのであった。そんな訳で軽量化を進めていたはずのザックの中身に酒が増えるのはやむを得ないのであった(^^)


さて午前8時、下降ルートを間違えて初っ端から懸垂下降を強いられたものの、1ヵ月振りに降立った泙川本流は前日の雨でスゴイ水量であった。なんとか本流を渡ると小田倉沢出会いからは、初夏の緑の木々がキラキラと6月の太陽をいっぱいに浴びて輝いており、素晴らしいの一言であった!



2012年06月23日


小田倉沢は、スリル満点の三重泉沢(スンゲー怖かった)に比べると、これといった悪場所もなく癒し系の沢である。先行者の釣り人に気をつかいながらのんびり遡行したのであるが、前日の雨で地盤が緩んでいたのか?おいらが何気なく乗ったスクーター程の岩が不意に崩れ落ち、危うくその岩の下敷きになるところであった!


まあ、とくだん怪我はしなかったのであるが、下半身をひどく打撲してしまい、その後はテンションがあがらない遡行となる。ちなみに当然竿も出してみたりしたのであるが、入渓しやすい沢につき、放射能をものともしない釣り人達にイワナは相当苛められているのであろうか、反応はいまいちであった。


この日、なぜかおいらは、一言でいうとバランスが悪かった!倒木につまずき転んだひょうしに竿は折るは、一眼レフは水没させるは、ザック(45L)は壊れるは、極めつけは気がつくと10年使っていた高度計付の腕時計が腕から失っていた・・・

素晴らしい渓相とはうらはらに、
「長年使ってきた装備が次々と破損する、はあ〜なんだかな〜の試練の一日であった!」


そんななかでも、きむさん&カズさんに遅れながらも、なんとか小田倉沢最後の10メートル滝を越えるとテン場適地がふんだんに現われる。適当なフラットな草地(旧集落跡?)に幕営地を定めると、さっそく宴会準備にとりかかる。

たまには趣向を変えようと、今回は天ぷらではなくカラアゲと炊き込みご飯に挑戦!

焼き枯した岩魚を炊き込んだゴハンは抜群にウマかったが、カラアゲの方は市販のカラアゲ粉の強い味がイワナの持ち味をころしてしまい、いまいちであった
(イワナはカラアゲより天ぷらの方が美味い!)


隊長やハイジさんがいると「山賊の焚火宴会」が夜通し続くところであろうが、今回のメンバーは優しいひつじたち(なんのこっちゃ)につき、午後8時には穏やかにシュラフに潜り眠りにつくのであった・・・



2012年06月24日


翌日も快晴

午前8時、ゴハンとイワナの吸い物の朝食を済ませてから、のんびりとテン場を後にする。小一時間ほど小田倉沢を遡行すると最後の二股に到着。きむさんのルーファンのもと右岸の旧集落跡地とおもわれる斜面を登ると、30分程でなんなく分水嶺の尾根に到着。ここで、半分落ち葉に埋もれた古い杣道を発見し、この道を使い津室沢方面に降るも、やがて道は崩落してしまい、最後は懸垂下降で津室沢の枝沢に下降。

きむさんを先頭に沢を下降するとやがて見覚えのある風景が現われひと安心する(去年カズさんと津室沢を遡行した二股を発見)。



しばし、1年振りの渓を懐かしんでいると、前方で
何故か「きむさんが騒いでいる・・・!」

何やら叫んでいるが、沢音でまったく聴き取れない!

何事かと側によると
「クマ、クマ、大型犬程もあるクマが枝沢を走り登っていたよ」とのことであった!
(おいら先頭を歩いていないで、つくづく良かったと思うのであった)

さて、津室沢は源頭部の穏やかな渓相とはうって変り、下降を続けていくとダイナミックな滝が現われ始める。そして長いナメの最後に今回の企画のメインイベント45メートル滝の懸垂下降が待ちかまえている。

昨年の遡行時に右岸の岩肌に打ち込まれた3本のボルトの存在は確認済につき、まずはきむさんが支点となるボルトの強度を確認する。

この滝は大きく3段に別れているのであるが、最上部からは下段の滝はまったく見えない。滝の流心は昨日の雨で水量が相当強いので、キム頭をトップに右岸の立木をうまく利用しながら懸垂下降する。滝のしぶきを浴びながらルートを見きわめるきむ頭がすんご〜くかっこ良かった。


ちなみに最後の三番手はひどく心細くなるので、かずさんにお願いしておいらは二番手を下降する。エイトカンのロープを通した頃からゾクゾクと緊張したが、先日の雨で滝の岩肌はすっかり洗われているので、苔ですべることもなく、けっこう余裕をもちながら下降することができた。滝壺の浅い二番目の滝は、軽くジャンプで飛び越え左岸にうつりそのまま壁際をトラバースしながら左岸の斜面をズルズルと降りながら沢床に降る。

こうして、今回のメインイベントであった45メートル滝の下降も、キム頭のおかげで無事終了したのであった(^^)



2012年06月24日


ここで正午となり、滝下でそうめんを茹で昼食に、無事の下降を祝い乾杯!(そうめんは揖保の糸にかぎるね)

強い水量の本流をなんとか渡ると最後に、長〜い長〜い試練の林道歩きを経て午後4時、車止めに到着。

帰りに「やしおの湯」でのんびりと汗を流し、
「おじさん達のトムソーヤの冒険」も無事フィナーレを迎えたのであった(^^)



感想

おいらのレベルでは日帰りでは到底無理ですが、1泊2日ならちょうど良い渓ですね(^^)
6月の太陽に照らされて輝く津室沢45mナメ滝は本当に素晴らしいの一言でした。

ただ、自らの不注意から起こした落石につぶされそうになり、少しまちがえれば大怪我をするところでした。やっぱり沢登りは基本危険な遊びだと思います。このレポを読んだ人も大雨後の浮石には十分気をつけて下さいね! たけお




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