H23.8.27〜28 大混雑の富士登山(娘10歳)!


2011年08月27日


早いもので、娘も既に4年生になった。同時に最近は山登りに誘っても、曖昧な返事を繰り返すことが多くなり、いよいよ子供が親離れする時期が近づいてきたようである。(う〜む、おいら子離れできるだろうか?)

そんなわけで
「子供と登山の卒業山行」として、富士山に登ってきました!

さて、夏休み最後の週末を利用して挑んだ富士山! 
「日本一高い山は、日本一混雑する山であった!」 
なんていっても年間30万人も登る山だからね。

最近大人気で、老若男女はたまた、多くの外国人旅行客まで吸い寄せてやまない富士山!なかでもハイシーズンの8月の土日は、マイカーでの登山は絶対に無理と思ったので、今年6月にインターネットでツアー登山を申込んでおいたのである。

ツアー内容は、新宿駅からバスで富士スバルライン経由・山小屋一泊(元祖室)二食付き御来光登山+帰りに温泉付で親子二人のツアー料金が3万円(保険込)。休日にしては、なかなかリーズナブルであったが、新宿駅西口の集合時間が7:00と早く、始発電車でギリギリ滑り込み乗車したのであった。


さて、バスの故障で出発が1時間遅れたうえ、渋滞の高速道路に揺られること5時間で、富士山スバルライン五合目には午後1時に到着。中学校の遠足以来に降りたった富士山五合目はあいにくの雨で、これから登る富士山はまったく見えない!ここで、高度に慣れるために1時間ほどブラブラ時間をつぶしたのであるが、5合目のロータリーと石畳はものすごい数の登山客でごったがえしていて、売店も大混雑。まったく居場所がないのには苦労したが、休憩所を兼ねたツアー指定の土産物屋でなんとか昼食を済ませる。

娘は、がっつり食べるとソースかつ丼をたいらげる。昨日は楽しみで眠れなかったと言っていたが、コンディション上々のようであった。


午後2:00にツアーの集合がかかり、登山開始である。先ほどからの雨は止んだものの、ガスで視界はまったくなし残念な登山スタートとなった。しかも、今回はツアー登山なので8合目の山小屋までは団体行動なのである。40名程のツアー客が、ガイドを先頭に二列縦隊で五合目を出発する。子供は先頭をお願いしますとのことで、我ら親子は2番手を歩くことになった。ちなみに、このツアーは値段が安めだったことからか、最近はやりの山ガールを中心とした若者達が多かった。子供は我々の他は小学校6年生の男の子とお父さんの2パーティーだけであった。

スタートは樹林帯の中の林道歩きて感じであったが、すんごーいノロノロ歩きで六合目の富士山安全指導センターまで1時間かけて歩く。ここには簡易トイレがあるのであるが、既に大混雑。1回目の休憩をとるが、まっしろなガスに包まれて視界はゼロ。

七合目に向かって崩落防止のサクに沿って大きくジグザクに切られた登山道をゾロゾロ歩いていると、やがて雲のうえに出たのか視界が開ける。見事な雲海を見て幾分気分が穏やかになったものの、しか〜し、見上げれば七合目から八合目にかけての多くの山小屋が見えるのと同時に、
山頂まで続いていると思われる絶望的な大行列!人人人人人・・・・である!

そして九合目より上はさらにガスの層があり、山頂付近はまったく見えない。トホホである。

山小屋銀座の標高3,000メートル付近に達した時には、既に18:00をまわってしまい、あたりは既に黄昏時の雰囲気である。心配していた高度障害であるが、娘はまったき平気であったものの、おいらに軽い頭痛が始まる!休憩時間に多くの他の登山者と同じように、持参した秘密兵器「酸素缶!」を吸ってみたのであるが、効果はまったく???であった。しかも、吸った後で、ガイドより「酸素缶を吸うと、せったく高度に馴れた体を甘やかしてしまうので、できたら吸わない方が良いと思います!」なんて言われてしまった。(吸う前に言ってよ!)


八合目付近から登山道は岩場となり、娘に手袋とヘッドランプを装着させる。まもなく、19:00頃に陽が沈む。

バスの故障で登山開始が1時間遅れたことと、登山道の大渋滞の影響だろうか?ガイドの話しでは、山小屋到着は20:00頃となるとのことであった。

日が暮れて最初は不安がっていた娘であったが、ヘッドランプがきらきらと輝く夜の登山にもなれてきたところで、20:00 今夜の宿泊先である元祖室(標高3,250メートル)に到着。さすがに、娘も私もくたくたで、山小屋の前のベンチに腰掛けて、チェックインまでしばしひと眠りする。



2011年08月27日


山小屋(元祖室)の宿泊スペースは一人半畳程で、布団ではなく寝袋が敷き詰められている。山小屋の印象は私が想像していたより、かなり良かったと思う。夕食は20:30からウィンナーつきカレーライス!ちょっと甘口であったが、量も多くなかなかうまかった。娘は眠いとカレーを半分ほど残し、さっさと寝袋にもぐりこんでしまったので、残りは私がたいらげる。

食後はすぐに眠りにつくが、頭痛のためなかなか寝付けなかった。隣の登山者は、高山病がひどく夜中にゲーゲーやっていた。


午前1:00 腕時計にセットしたアラームで目が覚める!昨日あれほど気になった頭痛はうそのようにおさまっていた。どうやら、寝たことで高度に順応したようである。既にまわりの登山者はほとんど出発してしまったのか、昨日あれほど混雑していた山小屋はひどく閑散としていた。

娘を起こすのは相当苦労すると思ったのであるが、すんなりと起きてきくれたのは幸いであった。

午前1:30 真っ暗の中、山小屋に一夜の礼を言い、夕飯時に渡された朝食用のお弁当を持って出発する。山頂までの標高差は500メートル、順調なら2時間程で登れるはずであるが、見上げると絶望的なヘッドランプの行列である。

暗闇の中ゾロゾロと登っていくのであるが、九合目付近から渋滞でまったく前に進まない、娘も眠いと私にもたれかかったまま寝始めてしまったので、登山道脇のテラスで30分程娘を寝かせる。相当な防寒装備を持参してきたのであるが、娘にはカッパの下にフリースを着させたのみで、特段寒さが気になることはなかった。


おいらとしては、どうしても山頂で御来光を迎えたかったのであるが、空が白じんでくると、山頂までの絶望的な大渋滞とともに、東の空の大量の雲が目に入ったことから、山頂での御来光は諦めることにした。九合目の適当な場所に娘を寝かし、朝日を待つことにする。



2011年08月28日


5:00 ザックにもたれ掛かって寝ている娘を起こし、いよいよ御来光を迎える! が・・・東の空は厚い雲に覆われ、残念朝日は見えなかった!

さて、いくぶん渋滞が緩和されてきたところで、山頂直下の鳥居をくぐる。ここで登ってきた登山道を眼下に眺めると、こちらもすんご〜い行列。ディズニーランドのどんな人気アトラクションでも、これほどの行列ができるものはないだろう。(只今の待ち時間13時間です!て感じかな)



6:00 なんとか、富士山吉田口(3,710メートル)登頂である!(娘と腕をぶつけ合い、親子登山卒業を宣言する!)


さっそく山頂で記念写真を撮ろうと思ったが、山頂は、人人人のすんご〜い大渋滞、初詣の明治神宮のようである!
やむなく記念撮影は断念し、どこか休めるところを探すが、先ほどからガスがもくもくと現われ視界はまったくなし!!!
ここどこ?て感じで期待してきた山頂のそう快感はゼロ!しかもトイレには長蛇の列で1時間待ちとのことであった。

帰りのバスの集合時間は11:00なので、お鉢周りをして最高峯の剣ヶ峰(3,775メートル)に行く時間も十分あったのであるが、山頂で記念に「山バッジ」700円(記念に日付を刻印してくれる)を購入すると、6:10には下山を開始する。



なんで苦労して登頂したのに、山頂に10分しかいなかったというと、大混雑に加え視界がゼロだったこともあるが、兎に角、トイレに行きたかったのである!



2011年08月28日


吉田口は登山道と下山道は別々なのであるが、下山専用道もやっぱり大混雑であった。
但し、こちらの道は足場は火山岩が砕けたやわらかい砂礫で、道幅も2メートル程と余裕もあったので、あまりストレスもなく降ることができた。しかも、雨のおかげで砂礫が舞いあがることも靴に入ることもなかったのである。

実は山頂でトイレに行きたい一心で、娘に
「帰りのバスは10:00で、これに乗り遅れると麓まで歩いて降らないといけない!」(本当は帰りのバスは12:00)とウソをついてしまったのであるが、これを真にうけた娘はほとんど休憩もとらず、一心ふらんに降り本当に山頂から3時間半で下山してしまったのであった。

10:00 無事に五合目到着。バスの出発まで2時間、雨の中歩きまわることもできず、ひたすら土産物屋をウロウロして時間をつぶすのであった。




感想

5年前に子供と登山を開始した時から、最後の卒業山行は富士山と考えていたので、今回の登山は、まさに集大成であったが、またしても天気に恵まれなかったのであった。

私にとっても、初めての富士登山であったが、娘も私も無理なく登れたと思う。もっとも私に高度障害がでたのはショックだったけどね。山の天気はしかたがないとして、想像を絶する混雑ぶりには心底辟易しましたね。でも、やっぱり日本一の山!みんなで大切に守っていかないといけないと思います。ゴミを拾いながら登っていた登山者のみなさん!とってもカッコ良かったです!


いままで、娘を強引に登山に連れていくことが多かったが、これからは、しばらく静観しようと思います。いつの日か娘の方から山登りに誘ってくれる日を楽しみに待つことにしようと思います(^^)    H23.9.3 たけお


山行タイム

1日目【8月27日(土)】
14:00 登山開始    富士スバルライン五合目(雨)
14:50 六合目      富士山安全指導センター
16:40 七合目      このあたりは、山小屋がいっぱいあって楽しい!
19:00 日没       ここからヘッテン点けての夜間登山!娘、初めての体験にはしゃぐ!
20:00 八合目   元祖室(山小屋)到着⇒宿泊 想像より、いい感じの山小屋でスタッフも親切
20:30 夕食(カレー)  ちょっと甘口であったが、量も多くなかなかグット!ウィンナーがうまかった!
21:00 睡眠       フワフワの寝袋が支給されるが暑くて使用せず、スペースはかなりきつい!


2日目【8月28日(日)】
01:00 起 床 我々が起きたときは、山小屋はほぼ無人状態(みんな早起きだね)
01:30 八合目    山小屋出発(もちろん、真っ暗である)
04:40 九合目    鳥居 大渋滞で10分間で10歩進むペース
04:50 日の出    渋滞のため九合目で御来光を迎える。雲で日の出は見えず!
06:00 登  頂    吉田口頂上に到着するも、大渋滞につき記念写真断念!
06:10 下山開始   山頂はガスで展望ゼロ! くわえ、トイレが1時間待ちなことを知って、早々に退散!
08:40 八合目    江戸屋 快適そうな下山道に誘われ、誤って須走口を下山しそうになる!
10:00 五合目    ツアー集合時間の2時間前に下山してしまい、間を持て余す。(雨)




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