H20.7.20 那須、三本槍岳(娘7歳)!


2008年07月20日


                那須、三本槍岳 (平成20年7月20日)

メンバー  たけお 娘(小学校1年生) 嫁(※8:50 峰の茶屋跡でリタイヤ)

日帰り(※テント前泊)  行動時間6:45  天候 晴れのち曇り(14:00頃からだいぶガスがでる)

            行程

8:00  スタート        峠の茶屋(標高1,462m)

8:50  1回目休憩      峰の茶屋跡(標高1,678m)

9:50  2回目休憩      朝日岳の肩(標高1,837m)

10:10  小休止(展望良好) 熊見曽根東端(標高1,900m)

10:40  3回目休憩      清水平(湿地帯1,810m)

10:50  小休止(展望良好) 北温泉分岐(標高1,856m)

11:20  4回目昼食休憩  三本槍岳山頂(標高1,916m)

12:20  5回目休憩     清水平(標高1,837m)

13:10  6回目休憩     朝日岳の肩(標高1,837m

14:10  7回目休憩     峰の茶屋跡(標高1,678m)

14:45  ゴール        峠の茶屋(標高1,462m)


装備  
たけお 水3リットル 昼食(おにぎり3個) 雨具 非常食(2,000キロカロリー)
     ツエルト、シュラフカバー、ロープ(8mm×8m)1本、携帯電話、カメラ、GPS、地図
     コンパス、笛  30Lザック ストック1本

娘    アクエリアス500ml、おやつ、雨具、着替、昼食(いなり寿司3個)、笛
      りかちゃんカタログ 5Lザック

嫁    お茶500ml 昼食(おにぎり2個) ストック1本



7月の三連休は本格的山行か泊まりで沢登りに行きたかったのであるが、さりげなく嫁にお伺いをしてみると、「娘の夏休みが始まるのに、何言ってるの! 先月、泊まりで山に行かせてあげているでしょ!」
とあえなく却下された。たしかに、JR西日本のCMに感化されたわけではないが、「子供と旅に行ける時間は思ったほど長くはない!」のもたしかと思い、「子供と登山!」を企画することにした!

場所は私が、5歳の時に親に連れられて登った那須の山にすることにした。但し、ロープウエイを使っての茶臼岳(標高1,915m)では、あまりにも簡単すぎるので、娘の体力、時間配分等色々と検討した結果、那須最高峰三本槍岳(1,918m)を登ることにした。

山と高原の地図の標準的な大人のコースタイムは往復5時間、小学校1年生の娘の歩行速度を考えると、8時間はかかると思ったほうがよいのであるが、日帰り登山十分可能なのである。

但し、娘のサポートをする私も相当の体力消耗が予想されることから、那須高原に前泊することにした。しかし、直前になって企画したので7月の三連休の宿はどこもいっぱい、しかたなく1泊1サイト5千円のオートキャンプ場の予約をとったのである。



2008年07月20日


さて、今回の計画は娘と二人で登山予定であったが、前日になって突然嫁が「那須行きます、行きます!」とはりきりだした。どうもおかしいと思いきや、那須塩原に7/17に新しいアウトレットモールがオープンしたらしく、そこに行きたいらしいのである。もっとも、前日は何の予定もなかったし、大阪のキャンプ道具メーカーであるLOGSのショップが出店していることから、私も興味がでてきたので、7/19は那須塩原のアウトレットモールで買物の後、那須高原でキャンプ箔し、7/20は三本槍岳登山で計画がまとまったのである。

アウトレットの感想は、オープン3日目の初めての休日とあって、めちゃくちゃ混んでいた。
どこの店も繁盛しているらしく、商品補充が追いつかず、店先に空のダンボールが山積になっている店もあった。LOGOSのお店で、娘のカッパと私のウエストバックを買うと、他はみるものもなく、後はひたすら嫁の買い物が終わるのを待つだけであったが・・・

那須高原オートキャンプ場は那須インターから5分の割にはサイトは芝生で静かなロケーションである。(※砂利道の奥にあるので、途中不安になったが!)トイレシャワー等は仮設のものであるが、なかなか清潔であり、管理人も地元農家の方が兼業でやっているようで、御節介等も一切なくなんといってもこの三連休でも空いているのがスバラシイのである。

もっとも犬連れのキャンパーが多いのはべつによいとしても、我々の隣に若い大学生くらいの女の子6人グループがキャンプし、なぜか軽自動車1台なのに6人と謎が多いグループであったが、夜になると誕生日会とか始めてとってもうるさかったのである。このグループは、管理人にお米て鍋で炊けるんですか?とか、お水てどのくらい入れるですか?とか聞いて、管理人を困らせていた。

さて、我々は午後5時には野菜中心の焼肉で夕食をとり、別にやることもないので、娘と私は午後6時には寝てしまったので、翌日は朝4時に元気いっぱいで起床したのである。

7月20日は天気は快晴、パンとコーヒーの軽い朝食を済ませ、朝露に濡れたテントを干す。
午前7時にチェックアウトした。(※7時にならないと、キャンプ場のゲートが開かないのである)



2008年07月20日

8:37
那須街道を北上し、7:30にロープウエイ乗場に到着、ここで計画変更である。当初はロープウエイを利用する予定であったが、始発が8:30とのことで、このまま待っているのももったいないので、峠の茶屋の駐車に止めて、ここから峰の茶屋跡を目指すことにした。8:00登山開始である。

樹林帯の中の登山道を30分程登ると、前方がひらけて眼前にとんがった岩肌の朝日岳がドーンと鎮座している。既に樹木はなく、青い空と低木や熊笹の緑のコントラストがすばらしい!

前方には峰の茶屋跡がみえてきたところで、嫁が話がちがうとぶつぶつ言いながら遅れだした。この人、昨日のアウトレットモールのハイテンションとうって変わって、2日目の登山は朝からウツ状態である。元気いっぱいの娘は、またいつものことと遅れる嫁を気遣う素振りはまったくなく、フンフンと好調に高度を上げ50分程で峰の茶屋跡に到着。時刻は8:50分、ここで1回目の大休止をいれることにした。

しかし、この場所は風が強くて有名なところであるが、本当に風が強い、娘に長袖の上着を着せて嫁の到着を待つことにたが、軽い娘に至っては本当に飛ばされそうであった。

ここで、娘が突然「お昼飯食べる!」と言い出した。「え、まだ9時前だけど・・・」と絶句する私をしりめに、娘は強風吹き荒れる木製ベンチで、昼食用のいなり寿司を食べ始めた。しかももってきた3個全部である。たしかに、朝6時には朝食を済ませているのでおなかが減る頃合ではあるが、他の登山者の注目をあびたのは言うまでもないのである。

そうこうしているうちに、遅れていた嫁が到着したのであるが、合流早々嫁は、とろんとにごった目つきで私をにらみつけると「疲れた、私やっぱり帰るわ!」と、硫黄噴き出る噴煙口をトラバース気味にロープウエイ山頂駅を目指して消えていったのである。ちなみに、その後時間を持て余した嫁は、とりあえず茶臼岳に登った後、バスで那須の観光地まで下り、ビール工場見学や、おみやげ屋めぐりをしてそれはそれで普通の主婦として(但し、一人ぼっちであるが)十分健康的な観光を楽しんだようである。



2008年07月20日

9:45
この高山植物がいたるところで花を咲かせていました。娘に名前をたずねられたがわかりません!
誰か教えてください(^^)  ⇒ どうやら、「マルバシモツケ」というバラ科の植物らしいです!



2008年07月20日

9:52
さて、これから当初計画通り、娘と二人で三本槍岳を目指すことになった。まずは、朝日岳の肩を目指すのであるが、この峰の茶屋跡から朝日岳の肩が今回の山行で一番(唯一)危険な場所と思う。いたる所に鎖場があるのであるが、高度感抜群なのにくわえ、かなりフリクションの良い靴を履いてこないと滑落の危険もある場所である。

歩幅の小さい7才の娘にはかなりハードであるが、当の本人は全然恐がっていなかった。幸い他の登山者が少ない時間だったため、娘のサポートをしながらゆっくりと越えたのであるが、娘は右手で鎖、左手は私と手をつないで登っているのに対し、当然であるが私は谷側をフリーで登るかたちとなり、スリル満点であった。

※鎖場の写真がないのは、娘の安全確保で精一杯だったからです!

9:50 朝日岳の肩に到着、さすがに娘も緊張の連続で疲れたらしく、危険地帯を越えると寝転がってしまった。



2008年07月20日


ここから、朝日岳の山頂は20分程であるが、ここで朝日岳に登ってしまうと、それだけで満足して帰ってしまいそうなので、ここはスルーして熊見曽根東端を経由して、清水平を目指すことにした。



2008年07月20日

10:08
熊見曽根東端は展望が良く、振り返ると茶臼岳から登ってきた尾根が一望できすばらしい景観である。娘からも「パパありがとう!」と嬉しい言葉がこぼれてきた。



2008年07月20日

10:18
さてせっかく、標高1,900mまで登ったのに、三本槍岳を目指すには、清水平の湿原まで一気に下らなければならず、7才の娘には、登山なのに下るといった行動が理解できないのか、しきりにまだ登りたいと騒いでいた。清水平への下りは一応木製階段があるのだが、既に朽ちているものも多く、なかなかの難所であった。



2008年07月20日

10:37 
湿原には一本の木道が通してあるのだか、涼しい風が通り抜けるとともに、三本槍岳のやさしげな稜線が一望でき、すばらしい場所だと思う。



2008年07月20日

11:11
那須の山のうち、茶臼岳と朝日岳がともに荒々しい男性的な山容に対し、三本槍岳はその名前とはうらはらに、優しい稜線をもつ女性的な山でしかも、熊見曽根東端を過ぎないと眺めることもできず、奥ゆかしく美しい(そして那須、最高峰の)山なのである。

清水平で大休止をとったのであるが、すれ違う登山者がみな「お嬢ちゃんすごいね、もう少しだよ!」と誉めることから、娘も俄然やる気がでてきたのであった。



2008年07月20日

11:20
さて、潅木帯の登山道を進むのであるが、侵食が進み、まるで緑のトンネルの中を進むようで、小さな娘にはちょうど良いのだろうが、潅木の高さが中途半端で私には中々手ごわかった。しかし、ここからの三本槍岳に向かう景色もスバラシイのである。



2008年07月20日

11:34
ゆっくりと高度をあげていくと、突然ひらけた山頂に飛び出した。11:20山頂到着である、登山開始から3:20分小学校1年生にはなかなかどうしての好タイムである。

山頂には既に20人程の登山者が食事休憩をとっていたが、突然現われた小さな登山者にみな大きな拍手で迎えてくれたのであった。娘も少々はずかしがっていたが、やっぱり得意顔であった。

たしかに、峰の茶屋跡から先はまったく子供には出会わなかったのであるから、私も娘は誉めてやりたい。

山頂の展望を楽しみながら、私はおにぎり2つ、娘はおにぎり1個(娘は昼食を峰の茶屋跡で早々に食べてしまってるので、私のを1個あげたのである)の昼食をとり、30分程休憩した後、下山を開始した。



2008年07月20日

14:00
帰路は娘が退屈しないよう、二人で歌をうたったり、しりとりをしながら、気が緩んで怪我をしないよう、意識してゆっくりとと歩いたのであるが、13:10に朝日岳の肩に到着。朝日岳は、ここから子供の足でも20分程度なので登るか迷ったのであるが、山頂は既にガスで展望は望めそうもなく、また我々自身がガスに追いつかれそうなので、またの機会にすることにした。

朝日岳の鎖場を慎重に越えたところで、ガスに包まれたしまったが、既に峰の茶屋跡は目前であることから、あとはまったく危ないところはないのである。峰の茶屋からの下山路をズンズンハイペースで下り無事14:45峠の茶屋の駐車場に到着した。

今回の山行、みちがえる程体力がついた娘にただただ驚かされた。まったく、ぐずることもなく、常時上機嫌であった娘であるが、車に乗り込むと5分で暴睡状態に陥った(ご苦労様でした(^^))

渋滞する那須街道を南下し、午後16:00に嫁を「お菓子の城」でピックアップ。1日放置され一人ぼっちであった嫁は、強がっているものの内心相当寂しかったらしく、その後車内では嫁のマシンガントークが始まったのである。(内容はもちろん、自分がいかに充実した観光を楽しんだかである)

帰りの高速は渋滞につかまることもなく、18:00無事自宅に到着。

感想    

たけお  清水平から三本槍岳にかけての風景は最高!

嫁     佐野のアウトレレットモールの方が好き!

娘     楽しかった、約束どおり「りかちゃんギフトセット」買ってよね!


たけおの「子供と登山アドバイス」

・ 涼しくても日ざしが強いので日焼け止め対策は万全に!
  (子供は大丈夫でしたが、私の腕がひどいことに!)

・子供にはこまめに服を着せたり脱がしたりし、汗をかかせないよう注意!

・子供が休みたいと言ったら、危険な場所以外なら小休止をいれて、水分補給をかかせずに!

・行程を数字に表し、子供に教えてあげると、俄然やるきがでてきます。今回は登り5、下り5の合計
 10のチェックポイントを設定し、子供に10のうち何番目まで終わったか理解させることによって、機嫌を損ねた りバテルことのない登山に成功しました。注:小学校1年生に地図で説明しても無理です!

・那須岳は、ほとんどの場所で携帯電話の電波が届くので、もしもの時の為かならず携帯は持参してください!




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