6/16、熊鷹山登山!


2007年06月16日


 6/13に関東地方も梅雨入したとのことである。梅雨の谷間の曇りがちな日に釣りに行ければと期待していたのだが、北の高気圧の勢いが強く晴れの日が続いている。本当に今年は大丈夫であろうか!雪も少なく、春先の降雨量も例年に比べかなり少なかったとのこと。そして、梅雨前線が北の高気圧に南海上に押しとどめられは・・・。我々は水は無尽蔵の資源と思いがちだが、近い将来そうもいってられない状態に陥るのでは?

6/16(土)、朝2時に目覚し時計のけたたましい音で起床。前日の金曜日は帰宅したのが22:00頃であるから、3時間も眠っていない。猛烈に眠いし、身体も疲れている。寝直して6:00頃から出発しようかと睡眠欲に負けそうになったものの、朝になり娘が起き出すと厄介なことになる(たぶん、一緒に連れて行けとあばれる)ことから、眠い目を擦りながら釣り仕度をする。嫁と娘に昼には帰ってくることを条件に今回の釣行をとりつけた手前、早朝出発が絶対条件である。今回の釣行先は以前よりK川と決めていた。4月に子供と行った折、モミジイチゴの白い花がたくさん咲いているのを確認している。多分今ごろ黄色い実がたわわに実っているはずだからである。

午前5時林道終点の車止めに到着、先行車は無し一番乗りである。この沢は先行者が入ってしまうとかなり厳しい釣りになることから、ひと安心。堰堤上の砂が堆積した沢で、先日覚えた砂虫を採取する。水量はびっくりするくらい多い、4月に来た時の3倍はありそうである。しかし、砂虫の方は丹念に探したものの、5匹程度しか取れなかった。とりあえず、車止め下の沢に砂虫をエサに流してみると、一発目からコツコツとしたアタリ!こいつは、オチビちゃんだなと直感しながらも、一投目から釣れると期待も大きくなる。ちびイワナは白泡たつ沢にお帰りいただき、沢づたいに伸びた熊鷹山登山道を利用し上流へ向かう。既に山菜はみな大きくなっているが、予想通りモミジイチゴがたわわに黄色い宝石のような実をつけていた。とりあえず、イチゴは帰りに食べるとして、まずは釣りである。今シーズンは厳しい釣りが続いている、暖冬の影響か?、はたまた、単に腕が悪いだけか?今のところ塩焼きを口に出来たのは一度だけである。



2007年06月18日

5:39
今日の沢は水量が多く、釜はみな白泡に包まれている。流れの緩やかな部分、よどんでいる部分に絞って、貴重な川虫を落としこむが・・・・沈黙が続く。

しかたがないので、水深10cm程度の瀬を流してみると、今度はチビイワナのオンパレード。あっというまに川虫を使い切ってしまった。再度、川虫取りに挑戦するも、全然取れない。増水により本来の流心を見失っているのである。しかたがないので、上州屋で購入しておいた予備エサのキジミミズを使うが、釣れない遡行が続く。

しかし、イワナがいないわけでは無いのである、釣れるのはチビイワばかりであるが、時々エサを落とすと岩の下から良型イワナが飛び出してくるのが見える。しかしこいつらは、食いつくことなくエサの直前でUターンして、お家(岩の下)に帰ってしまうのである。多分警戒心の強い彼らには見破られてしまっているのであろう。そして私は、針を7号から5号・糸を0.8号から0.6号、おもりをBから2号等色々仕掛けを替えてみるのだが・・・結果はあいも変わらず直前Uターンなのである。こうなると、エサの流し方に問題があることは明白(少なくとも、自分はそう思っている)なのであるが、こればかりは長年かけて身に付けるものであるからにして、どうにもならないのである。とどのつまり、へたくその私には食い気がたっていて警戒心が薄れたイワナしか釣れないのである。



2007年06月16日

8:25
このまま、釣れない釣りを続ける気力も薄れた私は、折角梅雨間の快晴なのだから、熊高山(標高1,168m)の頂上で展望を楽しみに行くことに計画変更することに!

 一旦、登山道に戻ると、今まで釣りに夢中で気がつかなかったが、山アジサイの白い花が目を楽しましてくれる。沢沿いの登山道を登ると次々と石垣で段々に組まれたワサビ田が現われてくる。どれも見事なワサビである。こんな奥に石垣を組むのは相当な苦労があったのだろう。山に住む人々に関心しながら足を進めると、やがて登山道は本流の沢筋からはずれ、右に伸びた枯沢へと続いていく。ここから登りも急になり辛くなってきた。汗が顎をしたたり落ちていく。

やがて、空が明るくなり笹が目立ってきたことが、尾根に近づいていることを知らせてくれる。ここでも、前回の南会津の沢と同様に春ゼミの鳴き声で山が振るえているようである。ここまで、出会った登山者は中年の男性一人のみ、山を独り占めしている気分である。尾根筋にでると、涼しい風が吹き抜け、汗がうそのようにひいていく。



2007年06月16日

8:44
やがて、茂みに覆われた空に向かって伸びた山道を詰めると、そこが熊鷹山頂であった。



2007年06月16日


小さな櫓が組まれた山頂は、誰もいなく、まさに独り占めである。話しには聞いていたが、すばらしい展望!



2007年06月18日


しばし、櫓の上から、6月の晴れ間の展望を楽しんだものの、やがて山肌にひどい傷をつけている林道工事に気がついた。重機が動いていることがこの場所からもわかる。実は、この林道工事もう何年も前からやっていてことを知っていた。「私の山、私の沢が壊されて、イワナ達がいなくなる!」と自分勝手に憤慨しながらも、私は埼玉からただ遊びに来ている人間であり、地元の事情もこの林道の必要性についてもまったく知らない。ただ、自分の大好きな山や沢が壊れていくのが、悲しくてしょうがない。釣りの為に各地の林道を利用することが多い私は、おそらくこれらの林道は、地元の方を含めてほとんど利用されていないのではと思うことが多々ある。先日、国会で林野庁が色々と話題になった後、ある林道で、林野庁の職員と思われる人が、「林道の必要性と使用マナーについて」といった感じのパンフレットを配っていた。恐ろしく無愛想な感じが、いかにもであった。

地元には地元の事情があるのだから、ただ遊びに来ているだけの私がどうこういえる立場ではないのですが、林道開発の是非についてもっと真剣に考えるべきところにきていると思います。地元の人々が日々日常的に見ている山や川の風景も、都会に住む人間からみれば、羨むべき景観であり、そして大切な水源でもあります。貴重な地域の財産であることは疑うべきもないのですから!

めずらしく、真面目なことを書いてしまいましたが、このあたりで釣行記に戻ります。山頂で10分程休憩した後、下山。途中すばらしいモミジイチゴの茂みを発見。モミジイチゴの枝には棘があり、けっこう痛いのですが、黄色い宝石のような実は甘く(種がポリポリしています)、茂みに入りこみ夢中でむさぼり食くっていると、小学校3年生ぐらいの男の子が、登山道から不思議そうな顔をして私を眺めていた。気がつくと近くに40代の父親もいるが、私と目を合わせたくない様子である。少年に、「もう少しだから頑張れよ!」とエールを送り、何とか恥ずかしさを隠して下山。

家族との約束通り、昼には帰宅したものの、猛烈な睡魔に襲われる。娘の遊んでくれくれ攻撃を受けながらも、これを撃退し爆睡! 今回も、お持ち帰り0匹!釣れない釣りはそこそこにし、今度は家族で登山にでも行こうと思う! ※多分、嫁も娘も山登りは反対すので、いかに説得(だます)するかが問題である(^^)/。




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