6/3 プチ遭難&尺イワナ!


2006年06月03日

9:09
5月3日(土)午前6時起床、埼玉の空は重い雲が覆っている。二日前まで予報では、晴れといっていたはずが、昨日の予報では雨に変わっていた。子供が起きないように、静かに身支度を整える。子供(5歳 娘)が起きると間違いなく大変なことになる。前回の釣行時には一緒に行くと泣き叫ぶ子供を振り切ってきたところ、長時間号泣したことが原因でか、急性中耳炎になってしまい、嫁さんにひどく怒られた。子供は、今度ブルーギル釣りにでも連れて行くとし、今日はイワナを釣りに行くのである。しかも沢をつめて、できれば大きいやつを!



2006年06月03日


めずらしく、粕Y選手とスケジュールが合い、今シーズン2回目の彼との釣行!
今回の目的地は、前回の釣行で地元釣師からとっておきの情報を得た、O沢である。初めての沢は冒険心を煽るのか気分が高まる。午前10時、車止に到着。下流部には随分釣師が入っているようだが、上流の登山口車止には車は皆無。さすがに雨の中、登山者はいないようだ。藤の紫の花が緑の樹林の中ではえる、これで天気がよければと思いながらも「今日は沢を独り占めだな、どんなに竿を出したくても滝上流に着くまでは我慢しようぜ!」と話しながら林道を登り始める。が、沢に降りるやいなや、心が揺らぎだす。ちょっと竿をだしていいかな?ちょこっとだけ!我慢が出来ず、私が竿を出す。ミミズを付けて沢に投げこむと一投目から5寸程のイワナが飛び出してきた。こうなると二人ともタガが外れてしまい、思い思いの落ち込みにエサを流し始めた・・・が、ダメである。たまに釣れてくるのは5寸程度が中心で、塩焼きサイズは皆無。しかし、最近の雨続きで水量が増えている沢はポイントだらけの状態。とりあえず、竿を出しながら、沢を登り滝を目指すことに!



2006年06月03日


ところが、沢はやがて情報にはない分岐が!しばし迷ったものの、踏み跡とテープを見つけ左の沢に向かう。(既にこの時点で大きな間違いを犯していた我々は、この後3時間沢をさ迷い歩くことになる!)。竿を出しながら滝はまだかと登っていくと、20分程でまた沢が分岐している、水量はかなり細くなってきていたものの、自分達の間違いには、きずくべくもなく、傾斜の緩やかな右側の沢(この時点で踏み跡はほとんど見失っている)を登る。が、やがて水は伏流し傾斜は厳しくなってくる。こころなしか雨も本降りになってきたようだ。落葉で埋まった枯沢を泳ぐように登り、まちがいに気づき、戻ろうと振り向くと下は落葉で満たされた急な枯れ沢!降りるのが億劫になった私に、粕谷選手が「このまま、沢をつめて尾根まで出よう!」とカッコいい提案。よし、やったろうと無謀にも落葉で満たされたV字沢の強行突破を試みたが、やがでぜったい危険な傾斜になったところで、気持ちが萎えてきた。



2006年06月03日

13:43
「やばい、こいつはダメだ戻ろう、冒険を打ち切ろう!」(アニメ ガンバの冒険のエンディングテーマが脳裏に浮かんできた)私の提案を、さすがに粕Y選手もヤバイと思ったのか、すんなりききいれ、苦労して登ってきた沢を、倍の時間をかけて分岐点に戻る。分岐点に戻り、今度は右の沢を登り始めるが、既に私はバテていた。沢から尾根に向かう踏み跡らしき痕跡を見つけた粕谷選手は、一人で尾根に向かう。私は沢で一人大休止することに、20分程で粕Y選手から無線がはいる。粕Y選手「プルル、今尾根の上に到着しました。どうぞ」、私「プルル、尾根の状態はどうですか?どうぞ」、粕Y選手「プルル、踏み跡が続いているが、滝なんかどこにもありません。どうぞ」、「プルル、飯にしよう! 下の分岐点まで戻っておいで!」飯で粕Y選手を説得し、最初の分岐点まで戻り飯の準備に。



2006年06月03日

11:31
バックから重かった鍋(すき焼き用1,000円)と、ダ○エ−東鷲宮店で購入した、味付カルビ300グラム499円(真空パックになっているやつです)、炒め用野菜詰合わせ100円(キャベツピーマン等切ったやつがはいっているやつ)、焼きそば(3食120円定番のやつです)を取り出し沢でのバーベキューを開始!でもイワナは無し。粕Y選手が自慢のバーナーのポンピングを始める。既に沢を3時間さ迷い雨に打たれ疲労と空腹の限界にきている我々は、料理をする余裕はなかった!



2006年06月03日

13:09
すべての食材を同時に放り込み豪快に炒め始める。味は、肉の味付けが少々甘かったが、冷えた身体には本当にウマカッタ!しかも、この料理は水も油も必要ないし、ゴミもまったくでない。(沢遊びでは、ゴミを出さないことが最低限のマナーと思います。この沢はまったくといいほど、ゴミがない良い沢です。)面度くさがりであるが、キャンプの気分を味わいたい人にはうってつけである。腹が膨れ、体力も快復した我々は、今度は最初に分岐した右側の沢に踏み跡とテープを発見し、意気揚揚と登るが、やっぱりこいつも間違いだった。やがて沢沿いの踏み跡も無くなり、例のごとく落ち葉に埋もれた急斜面に! あえなく撤退、意気消沈し最初の入渓点に戻ることに・・・



2006年06月03日


最初の入渓地点に戻る途中、見落としていた枝沢を発見!このまま帰るには悔しいから、この沢を攻めようと、沢の入口から数メートル先の岩陰にブドウ虫を流す。と、何と、ゴツンゴツンと重いアタリ!この時点で相当の大物と確信し、興奮する心を抑えて、一呼吸の後、一気に思いっきりアワセた! が、あがらない、でかい! でも、仕掛けは1号の通し、針の結びさえしっかりしていれば、ごぼう抜きできるはず、ドリャーと抜きあげる!



2006年06月03日


暴れる黒いイワナを手袋越しに掴んだ、こいつは尺物かも知れない!震える手でメジャーを取り出すと、ジャスト30センチ。釣り人生2匹目の尺イワナである。うれしさがこみ上げる傍らで、粕Y選手が羨ましそうにながめながら、「沢をさまよったおかげで、夕マズになって、こいつにめぐり合えたな!」と優しい言葉をかけてくれた。そう、この沢こそ当初の目的の沢だったのである、釣れたのは滝の下であったが、滝の上にもきっと大物がいるはずである。その後、滝壷で23センチの塩焼きサイズを1匹づつ釣り上げ午後5時納竿。滝の上には行けなかったが、帰りの林道歩きは、次回の釣行計画に花が咲き、心地よい疲労感に包まれた一日であった。



2006年06月03日


PS、尺イワナは翌日に塩焼きにして家族で食べたが、5歳の娘と取り合いになってしまった。娘は「皮が一番おいしいのよ」とおっさんみたいなことを言いながら、ガジガジとイワナにかじりついていた(^^)。普段釣ってくるイワナとちがい、あばら骨も硬いのが、さすが尺ものといったところである。今度、まだめぐり合う機会があったら、刺身に挑戦したいものである。ちなみに、粕Y選手は家に帰ったら、ヒルに吸血されていたらしく、ズボンが血だらけだったとのこと!おつかれさんでした。(^^)




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