3月のO川


2005年03月13日


平成17年3月13日(日曜日)、今シーズン2回目の釣行。 今回は中学校の同級生である粕Y選手と共に、栃木県O川へ釣行決定!昨年、3回程遡行した川であるが、自宅から60キロと至近にあるにもかかわらず、1時間程度の林道歩きで源流気分が味わえる中々の沢である。天気は快晴、寒気団の影響で少々冷えこんでいるものの、気持ちの良い朝である。午前7時に粕谷選手の家に迎えに行くが、インターホンの向こう側は反応無し! 惰眠中の粕谷選手を叩き起こし、一路県道を北上。途中渡良瀬遊水池を覗いてみると、何と水が干上がっている! 何となく不安になりながら、旗川下流域に入ると、やっぱり水が干上がっている。 不安がる粕谷選手を、「大丈夫、上流はザブンザブンと流れているはず!」と励まし、沢沿いの林道を登る。 



2005年03月13日


沢沿いの道に、車が5、6台止まっている。まさか、釣人と心配するも束の間、大量のポリタンクを持った人を発見。どうやら、みなさん湧き水を汲みに来ているようだ!何も、こんな下流で汲まないで、もっと上流に行けばいいのにと思いながらも、我々は一路上流へ!車止めに到着したのは午前9時過ぎ、車止めには既に4台の車が止まっていた。この沢はK山への登山道が並走していることから、先行者がハイカーであることを祈りつつ、釣り支度。ネットオークションで落としたウェーデイングシューズで足元をかためいざ出発!



2005年03月13日


3月の沢はまだ、緑もなく水墨画のような世界。何か山菜があるか探してみるも、何も無し。シーンと静まりかえっている林道を歩くこと20分、私が計画していた入渓地点よりかなり手前で、沢に降りれそうな場所を発見! 危ないからここは止めようよ!静止する私を尻目に粕Y選手は沢に降りていく。斜面に数本の潅木があるものの、冬枯れの季節の為、枯木との区別がつかない。重心をかけるのをためらってしまう。たまらず、ザイルを出そうとする私の前をスルスルと粕谷選手が降りていく。はっきりいってかなり恐かったが、私も何とか粕Y選手のルートを辿って沢に降りることに成功。目前には予想したよりかなり豊富な水量の沢が、ニコニコと我々を迎えてくれた。



2005年03月13日


さっそく、川虫採取を開始。さすがに、3月の沢水は冷たい!タモ網も水から出すとすぐにバリバリに凍ってしまう。我慢しながら、石をひっくり返すこと20分!冷水の中でも元気な川虫君達! 大きくお尻に2本のシッポがあるのが通称「オニチョロ」、私が渓流釣りでもっとも愛用するエサ。生命力が強く、エサ持ちも良いイワナの大好物。 写真右側のひらべったくて丸っこい虫が「ヒラタカゲロウ」、ヤマメの特効エサである。食いの悪いイワナにも大変有効なエサ。こちらは、やわらかく注意しないとすぐにバラバラになってしまう、繊細なエサである。



2005年03月13日


すばらしい渓相が次々に飛び込んでくるものの、肝心のアタリの方はまったく無し!下流で粘っている粕Y選手に「無線」で状況を尋ねるも、反応はイマイチとのこと。沢を遡行すると、やがて滝が出現!滝つぼをひととおおり探るもアタリ無し。釣りに飽きてきた私は、眼前の岩を登ることに! 重たいザック類を置いてザイルを片手に岩に取り付くも、何とウエーディングシューズのフェルトが凍っているではないか!ツルツル滑り足はまったく使えない中、腕の力で強引に登ると、この滝の奥にさらに滝がある。無理をすれば登れないこともなさそうだが、失敗すればひどいことになりそう。あきらめて、降りることに! 下降はさすがに、危険を感じたので、ザイルを岩の突起に引っ掛けて下で待機している粕谷選手に確保してもらう。本で読んだが、このロープワークをトップロープと呼ぶらしい! 渓流釣りには20m程度のロープを持参するべきである!行動範囲が断然広がる(^^)



2005年03月13日


いかにもイワナが着いていそうな大きな淵を発見! 淵尻に静かにオニチョロを着けたハリを沈めると、すぐにイワナの気配!目印の動きが止まる。一呼吸待って強めにあわせると、待望の一匹目! このイワナ綺麗な黄色いお腹をしているので天然物と思われるが、18cmと少々食べるには小さい。おまけに、口にはハリ傷がある。こんな沢にも人が入っているのだろうか? 人がリリースしたものを私が持ち帰るわけにもいかず、写真を撮ってリリースすることに。冷たい水の中にいるイワナは人に触られるとやけどしてしまうといった話を聞いたことがあるので、なるべく魚体に触らないように、慎重にリリース。



2005年03月13日


沢を登ると、やがて積雪が目立ってきた。こんな低山でも雪が積もっているのにはビックリ! 雪にはかなりの足跡がある。雪が積もった仙道を歩くのはかなり危険!先行者の足跡を観察していると、明らかに沢に降りている足跡を発見! やっぱり、先行者がいるようだ。しばらく、雪の沢を釣ってみるも、まったくアタリも無し!



2005年03月13日


雪の沢で体が冷えてきたので、白ハゲ口(熊鷹山登山の起点となる広場)に戻り、休憩小屋で昼食に! 粕Y選手自慢のガソリンバーナー(赤ガス、灯油等何でも使えるらしい)で沢の水を沸かす。私はとっておきの「カップヌードル カレー味」に熱湯を注ぎ、待つこと3分!



2005年03月13日


うまい、うますぎる! 中年男が家で食べるカップラーメンは何か侘しく、哀愁さえ感じさせるものがあるが、雪中しかも沢の水を沸かして食べるカップラーメーンはドーンと存在感が増す。カップラーメンを食べながら粕谷選手はしばらく、持参したバーナーの素晴らしさを語っていたが、どちらかというと私は焚火愛好家!



2005年03月13日


食事が済んだところで、O川での釣りを諦め、尾根一つ隔てたK川に向かうことに。
K川林道で3人の釣人を乗せた四駆とすれちがっい、少々諦めムードも漂いながらも、初めての沢に期待膨が膨らむ。こちらの沢も林道が並走していて、やさしい沢である。林道にはけっこう残雪があり、私の車で登るのは危険と判断。路肩に車を止めて、熊鷹山登山口まで釣り登ることに! 沢の規模はO川より小さいものの、水量は十分(^^)。道から落込み隣のたまりに、ミミズを落としてみると! ツンと明確なアタリ、すばやくアワセルと、サビの残ったヤマメちゃん! これは放流サイズ。しかし、このヤマメはイワナぽい面構えだな?



2005年03月13日


今日のアタリ餌はミミズだよ!粕Y選手に無線で連絡。しばらく林道を登ると、初イワナをゲットした粕Y選手を発見!初イワナをゲットして、満面の笑顔。



2005年03月13日


夕暮れ近くになって、登山口に到着。沢が二股に別れる大きな淵でミミズを落とすと、何と2メートルは先の滝つぼのあたりから、黒い物体(イワナ)が矢のように突っ込んで来た!ワー何だ何だと、慌てて瞬時にアワセルと・・・黒い魚体が中を舞ったと思うや!空中でハリが外れ、イワナは私の後方へ飛んでんでいった! 急いで、イワナを探しに林道に登ると、雪の上をまるで泳ぐように体をくねらせて,藪の中にもぐりこもうとするイワナを発見! 追いかけて何とかキープ。23cmの真っ黒イワナ(^^)



2005年03月13日


23cmのイワナを釣上げたすぐ上の淵で、さらに2匹のイワナをゲット! 合計3匹のイワナを持ち帰ることに! 3人家族にはこれで十分! ちょうど、午後4時をまわったころ、二人組みの登山者のおじさん達が降りてきたので、挨拶を交し上の様子などを尋ねると、「我々は釣りはしないが、登山道の上にも良い淵がいっぱいあるよ!」とのこと釣上げたイワナを見ておじさん達はしきりに関心していた。この瞬間が釣師にはたまりません!粕Y選手はまだ釣たりないようであったが、日没前に納竿。 帰りは、佐野でラーメンを食べ(もちろん佐野ラーメン)午後8時帰宅。イワナは翌日の夕食に! 半年振りのイワナの塩焼きは大変おいしかったが、すっかりイワナ好きとなった3歳の娘には少々ものたりなかったのか、「パパの魚小さいね!」と大変傷つく言葉を連発しながら、イワナの骨をしゃぶっていた。(^^)




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